オーディオを知ることで生活がほんの少し変わります

少しの意識が大きく周りを変える

オーディオとは何?という人のために 第2回機器の役割

音楽を聴くために必要な機器たち

 

前回は音源について説明させていただきました。今回は、それらを再生するための機器たちを紹介していきたいと思います。

見る人によっては、カッコいい。興味のない人から見れば、無駄に存在感のある野暮ったいもの。見事に評価のわかれるものです。

いかにも「機械」な感じの彼ら。少しでも知ることで、親しみの目で見てもらえるようになればいいな、と思います。

 

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我が家のオーディオ機器

 

プレーヤー

音源となるCDや音楽データファイルに詰め込まれているデータを、読み取りそれをアンプに送る役目をしています。

レコードプレーヤー、カセットデッキといったアナログ音源を読み込むものと、デジタル音源を読み込むものに分かれます。

ここでも話をややこしくするのはデジタルです。

CDプレーヤーはその名の通り、CDを挿入し、そこから情報を読み取るもの。「光デジタルケーブル」でアンプと繋ぎ、データを送ります。

機種によっては、アナログでつなぐこともできます。その時はRCAケーブル」と呼ばれるものを使います。先端が赤と白に分かれている2本組のケーブルです。接続するアンプによって対応しているものを選べばよいと思います。

音楽データファイルはどうでしょう。当然、それファイルを読み込めるものでないといけません。それがネットワークオーディオプレーヤーです。

これは音源となる音楽データファイルを保管しているPCや外付けHDDから「LANケーブル」を使って取り込み、無線LANBluetooth場合もあり)アンプに送ります。

これらはPCオーディオ、ネットワークオーディオと呼ばれるものになります。準備が面倒くさいのですが、いったん設定すると、とても便利です。いちいちCDを入れ替える必要がなくなるのです。これについては、また別の機会に紹介できれば、と思います。

 

アンプ

役割で2つに分類されます。

プリアンプ

音源の種類、(CDなのか、アナログレコードなのかなど)の選択、音量や、音質の調整を行う機器を「プリアンプ」(別名メインアンプ)といいます。

 

パワーアンプ

そして、プリアンプで調節された音源データ(電気信号)を増幅させ、スピーカーに流す。これが、パワーアンプです。プレーヤーから送られてきた電気信号はとても微弱な為、このパワーアンプで増幅させないといけません。

 

プリメインアンプ

そして、これら2つの機器を合体させたものが、「プリメインアンプ」です。いわゆるオールインワンです。

もし、アンプが単体で欲しいと思ったときは、この3つを思い出してください。プリアンプ+パワーアンプ=プリメインアンプです。

これも注意しなければならないのが、再生しようと思っている音源の種類に対応しているかどうかです。

アナログや、デジタルでもCDを利用して聴くのならば特に問題は無いのですが、音楽データファイルを利用して聴くとなると、ファイル形式に対応しているかどうか、電気信号を送る方式が自分の思っている方法と合致しているかなど、下調べが必要です。

 

スピーカー

音を鳴らすための機器です。大きく分けて2種類あります。

アクティブスピーカー

上記のアンプを内蔵しており、PCと直接つなぐことが出来ます。たいていの場合、RCAケーブル(先端が赤と白に分かれている2本組のケーブル)でつなぐことになります。また、ACアダプターなどで、別に電源が必要になる場合が多いです。

PCで作業しながら、ちょっと音楽を聴きたいな、という環境の場合、とても便利です。コンパクトなものが多くスペースも取らないので、PC内臓のスピーカーより、ちょっと音質の良いもので聴きたい、と思ったときに使用すると良いと思われます。

また、Bluetoothスピーカーもこの部類に入り、こちらはケーブルで機器とつなぐのではなく、Bluetooth接続で音を出すものになります。スマホに入っている音楽をケーブルなしで鳴らすことが出来ます。

 

パッシブスピーカー

赤と黒の「スピーカー線」でアンプとつながれているスピーカーです。

こだわる人はとことんこだわる。音楽を聴くうえで、とても大事な機器です。

電気信号がスピーカーまで来ると、アナログでも、デジタルでも、ファイル形式が何であろうと関係なくなります。(ハイレゾ以外)

各メーカーが出しているスピーカーによって、聴こえる音色が変わってくるし、曲のジャンルによっても、得手不得手が出てくるといわれています。

主に違うのが、再生できる周波数の広さでしょうか。低音がどこまで出て、高音がどこまで伸びるか、○○Hz(ヘルツ)~○○KHz(キロヘルツ)で表現されています。

ハイレゾを本来の音質で再生したい場合、40KHz以上の音が再生できるスピーカーでないといけないようです。

形も様々で、ブックシェルフスピーカーと呼ばれるものは、そんなの通り、本棚にも置けるようなサイズ、形のスピーカーです。

対して、トールボーイスピーカーは背の高い、細長い形をしています。だいたいテレビの横など、部屋の目立つところに置かれるので、存在感がでます。これを嫌がる人も結構います。

 

基本的に低音をきれいに、大きく鳴らそうとすればするほど、スピーカーも大きくなっていきます。

ご自身の環境によって選択していただければ、と思います。

 

まとめ

以上、簡単に(専門用語の羅列で申し訳ありませんが)説明させていただきました。

 

音源からスピーカーまで、音源データ(電気信号)の流れはドラゴンボールかめはめ波で例えると分かりやすいかもしれません。

  1. ドラゴンボールでいうところの「気」これが「音源」
  2. 孫悟空」(別にクリリンでもよい)「プレーヤー」
  3. 体中に気を張り巡らせ、気合を入れて、体から気を発する。「アンプ」
  4. 掌に気を集中させ、かめはめ波を放つ。「スピーカー」から音が発せられる。

余計混乱させていたらごめんなさい・・・

これら単体の機器について語りだしたら止まらなくなるので、別の機会にしたいと思います。

 

この世界は、こだわりだしたら、止まらなくなる世界です。機器をつなぐケーブル1本から、ピンキリがあり、お値段も1メートル数百円で買えるものもあれば、数万円するようなとても高価なものまであります。

音の聴こえ具合、音質にこだわりだしたら、どんどん深みにはまっていきます。

一番問題なのが、正解がない、というところでしょうか。

今聴いている音も、慣れてきたら新しい音を求めだす。そのために新しい機器を探すことになるのです。「オーディオ沼」といわれる所以です。

結局のところ、聴こえてくる音に満足するかどうかは、自分の耳で聴いて、決めるしかないのです。どこで正解をするかは自分次第なのです。

 

注意点

ここで大事なことを。

音楽鑑賞をする際は、周りに迷惑が掛からないようにしましょう。

大音量で聴かない。音が響いて、騒音として近所の方に迷惑をかけます。大音量で聴きたいなら防音室を造りましょう。

設置する前に、家族の方と入念に相談する。オーディオは場所を取ります。配置できる位置もかなり限られてきます。インテリアとして許容できるかどうかの確認をしておきましょう。

 

次回は音楽を聴きたい生活シチュエーションで、必要になるであろう機器と、つなぎ方などを列記出来たら、と思っています。(次回がいつになるか分かりませんが)

オーディオとは何?という人のために 第1回音源について

かるくオーディオについて考えてみた

皆さんは、どのようなときに、音楽を聴かれているのでしょうか。

勉強しながら、料理をしながら、あるいはお風呂に入っている時、などのながら聴き。部屋でじっくり鑑賞している人もいることでしょう。

ラジオであったり、CDを流したり、スマホで音楽アプリを使ってみたり。

普段、音楽は聴いているけど、なんとなくとっつきにくいオーディオの世界。ほんの少し知識があるだけで、様々な生活スタイルの中で、音楽が楽しめるようになります。

 

 

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音楽を聴くために必要なもの

音源

レコードやCD、最近ではダウロードした音楽ファイルなど

プレーヤー

CDなどの音源を再生するための機器。 

アンプ(プリメインアンプ)

プレーヤーから送られてきた音源の電気信号をより大きな信号に増幅させる。また、音量(ボリューム)や音質(トーンコントロール)を調節できるようにする機器。

スピーカー

アンプで増幅された電気信号を、音として再生する機器。

 

これらが、基本となります。音源を除く、プレーヤー、アンプ、スピーカーが一体になったものが、ラジカセやミニコンポ、ウォークマンに代表されるポータブルオーディオプレーヤーになります。

次に、個別に見ていきたいと思います。

 

音源について

ざっくりアナログ録音とデジタル録音に分けられます。カセットテープと、CDです。

映像の、ビデオテープとDVDの違いといったほうがピンとくるかもしれません。

 

アナログ音源

アナログは、極端に言えば、ピアノとギターの音が交じり合って聞こえる。音と音が重なって一つの音楽として聞こえてくる。余韻を感じることが出来る。良く言えば、ほんわかした音楽。悪く言えば、音が全体的にあいまいに聴こえる。

今アナログ音源で聴こうとするならば、レコード盤でしょうか。溝の入った丸い円盤に針でこすりつけ音を出すものです。

昔からある技術ですが、実はアナログ音源は録音されている情報量はこれから紹介する他の音源に比べてとても多いらしく、音楽としてとても優れているようです。いまだにレコード盤が廃れずに市場に残っていることからでも分かります。

 

デジタル音源

デジタルは、楽器それぞれが、独立して聴こえてくる。ドとレとミがはっきり分かれている。良く言えば、一音一音がはっきりしていて、メリハリがある。悪く言えば、音が硬く聴こえる。

ような気がします。(あくまで個人の意見です)

デジタル音源になると、少し種類が増えます。

一般に販売されているCDが今のところ、まだ一番有名だと思います。

しかし、最近多い、そしてややこしいのが、音楽をデータファイルとしてダウンロードして利用する音楽ファイル。

この音楽ファイルがデータ(0や1であらわされる目に見えない何か)のため、いろいろな保存形式があり、「MP3」や「FLAC」、「WAV」などなんだかよくわからない言葉が出てきます。日本語に変えても、「非可逆圧縮」、「非圧縮」、「可逆圧縮」という、ちょっと何言ってるかわかんない状態です。

それぞれを少し説明します。

例えとして、CDからパソコンに録音・転送するときで考えてみます。

 

非可逆圧縮

CDに入っているオリジナルのデータのうち、人間には聞こえない音とされている部分、モスキート音よりも、もっと高音の部分や、逆にものすごく低い音を削除して、データをぎゅっと凝縮させた保存形式です。

これのメリットは、ファイルサイズが小さくできる。保管場所の容量をあまり気にすることなく、ガンガン保存できます。

デメリットは、圧縮の度合いを強くすればするほど音質が悪くなる。この保存形式は一度保存してしまうと、元のデータに戻すことが出来ません。

またもともとCDに録音されるときに、すでに人間の耳には聞こえない音域の周波数はカットされているので、さらにそこから音を削除したものになっています。(使われている楽器の音が消されているわけではありません)

聴くときもデータの一部を切り取ったものを再生することになります。

形式名として「MP3」AACWMAがよく見かけられます。

 

「非圧縮」

CDに入っているデータを何も加工せずに、そのまま録音・転送する形式です。CDの中身をそのまま移動させるので、音質を損なうことはありません。

ただし、ファイルサイズがべらぼうに大きくなります。保存する場所に余裕があれば良いのですが、なかなかそうはいきません。

形式名として「WAV」が有名です。

 

可逆圧縮

CDに入っているオリジナルデータを加工せずに、圧縮させます。

私のイメージは布団の圧縮収納です。保管するときは、圧縮して小さくする。使うときは取りだしてきて元の大きさに戻して使用する。

保管している時は、データを圧縮しておいておき、聴くときにCDのデータとほぼ同じなに戻すので、音質は良いのですが、非可逆圧縮のように必要な部分を残して圧縮させているデーターと比べたら、ファイルサイズは大きくなります。

それでも非圧縮に比べたら、2分の1程度に抑えられるので、かなり助かります。

圧縮から復元した時にロスがないので、ロスレス圧縮」などとも呼ばれ、専門用語のややこしさに拍車をかけています。

形式名としてFLAC「ALAC」が見かけられます。

 

主に利用されるシーン

非可逆圧縮

音楽の無料ストリーミングサービス(Spotifyなど)の配信形式が、ほとんどこれです。

有料会員になると、この圧縮率が少なくなり、圧縮はされているけど、無料のものよりは良い音質で聴くことが出来るようになります。

その分、ファイルサイズは大きくなり、通信量が増えるというデメリットもありますが。

音質を気にしない、という人は、この形式でCDからPCやスマホに録音するときに選択しても良いでしょう。曲を入れすぎて、スマホの容量が足りない、という事態をかなり回避できるはずです。

 

「非圧縮」

CDです。そのものです。円盤の形をしているか、データファイルとなっているかです。

PCに取り込む人は、オーディオ専用の保存機器を使っていると思われます。

 

可逆圧縮

PCやNAS(ハードディスクのようなもの)に音楽データを取り込んで音楽を楽しむ人たちは、この形式を好みます。特にFLAC

適度に容量を抑えられ、音質もCDのデータを保ったまま。ただ、オーディオ専用の保存場所を用意している人がほとんどだと思います。

スマホにこの形式で音楽データを入れると、すぐにストレージの容量不足に陥ります。

またストリーミングサービスでハイレゾ配信をうたっているところは、FLACで配信しているところが多いようです。

 

ハイレゾ

さらに新しい言葉が出てきました。オーディオ専門用語の恐ろしいところです。最近CMでよく耳にする機会も多くなってきたかと思います。

細かい技術的、数字的な所を語り始めたら、収拾がつかなくなるので、本当にざっくりと、個人的見解で表現します。

少し前までは、演奏を録音する際、どこかの段階で、必ず人間には聞き取ることのできない音域をカットしていました。

ハイレゾ音源は、何もカットしない状態で録音されています。

聴こえないのなら、無くてもいいんじゃない?と思われるはずです。

ですが、私はハイレゾ音源の印象として、

音が伝わるときの空気の振動、音響、音の余韻がそのまま録音されて、表現される。

と感じております。

ただ、この音源の欠点は、ファイルサイズがとんでもなく大きい。通信量を1曲でとんでもなく使う。1曲5分として、だいたい200~300MBだといわれています。

そして、購入金額が高い。

また、このファイルを再生できる機器と出来ない機器がある。できる機器は比べると、やはり高価。

圧倒的な音楽表現力をもった形式だと思われますが、まだまだ敷居が高いと感じるのも事実です。

 

まとめ

この回では、音源の種類について、本当に表面の部分を書いてみました。変な数字や単位は使わずに書いてみたのですが、拒否反応が出てもおかしくないぐらい、訳のわからん単語が出てきました。

さらにややこしいのが、ハイレゾ同様、これらのファイル形式が再生できるもの、対応していないものがある、というところです。

  • 音源にはアナログとデジタルがある
  • デジタル録音には音楽を保存する形が数種類ある
  • 非可逆圧縮:音を圧縮したもの。ファイルサイズを小さくできる。MP3。
  • 非圧縮  :CDなどオリジナルデータをそのままファイルにしたもの。WAV。
  • 可逆圧縮 :オリジナルデータを加工せずに圧縮している。FLAC
  • ハイレゾ :録音する段階会から加工していないもの。保存形式はFLACが多い。

今後は、CD販売から、音楽データファイルの配信に変わっていく可能性が高くなると思います。

これらのファイル形式を知っておくと、この曲が欲しいと思ったとき、自分が持っているもしくは、購入しようとしている再生機器で使えるかどうか、ということが調べやすくなり、無駄な出費を抑えることが出来るのです。

 

次回はこれらの音源を再生するための機器たちについて書いていきたいと思います。